2012年01月16日

「AKIRA」など日本作品のハリウッド映画化、白人俳優起用に批判

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(CNN) 米国内で日本アニメなどが人気を呼び、ハリウッドで映画化される作品が相次いでいる。ただし、キャストは白人一色に塗り替えられるケースがほとんど。これに対して、アニメファンや市民活動家らが批判の声を上げている。

米ワーナーブラザーズでは現在、日本発の2作品を映画化する計画が進行している。1本は桜坂洋氏のライトノベル「All You Need is Kill」。主役にはトム・クルーズの起用が有力とされる。

もう1本は大友克洋氏のSF漫画で、1988年に日本でアニメ映画化された「AKIRA」だ。こちらも、出演者として名前が挙がっている俳優陣はいずれも白人だ。業界誌などによれば、主役の金田正太郎役にはギャレット・ヘドランドが有力視されている。

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のケント・A・オノ教授によると、ハリウッドではこれまでも多くの作品で、白人俳優がアジア人の役を演じてきた。「ティファニーで朝食を」(61年)ではミッキー・ルーニーが日本人役、「王様と私」(56年)ではユル・ブリンナーがタイ国王を演じている。

役柄自体を米国人に作り変えた例として、黒澤明監督の「七人の侍」(54年)を西部劇にリメークした「荒野の七人」(60年)をはじめ、最近では「ドラゴンボール・エボリューション」(09年)や「スピード・レーサー」(08年)がある。

オノ教授は「アニメの登場人物は現実の人間ではなく架空のキャラクターだから、人種を変えても問題ないというのが製作側の発想だろう」と話す。同時に「アジア系俳優にとっては仕事を奪われるだけでなく、出自を侮辱されることにもなる」と指摘する。

ヒット映画「アバター」(10年)も、原作アニメがアジア人とイヌイット族の物語だったのに対し、主要キャストはほぼ白人ばかりだった。これに対する抗議運動をきっかけに設立された国際団体「レースベンディング・ドット・コム」の報道担当者は、「10年前は書店の漫画コーナーに欧米の作品ばかりが並んでいたが、今はアジア作品の方が多い。アジア文化は人気を集め、広く受け入れられているが、アジア人が人気者になったわけではない。これが白人への塗り替えという結果を招くのだろう」と話す。

「AKIRA」は設定自体を日本から米ニューヨーク・マンハッタンへ移して製作される見通しだ。アニメ歴史家で日本版「AKIRA」の米公開にも尽力したジェリー・ベック氏は、「客層とされるファンが日本的要素にどれだけ魅力を感じ、理解しているかが分かっていない」と製作側の姿勢を批判し、「安っぽい」作品になることを懸念する。

作家で、アニメ作品「AKIRA」のセル画を数多く所有するジョー・ピーコック氏も登場人物に白人に変えることに否定的な見方を示す。ピーコック氏は、原作を軽視することで、映画の成功につながるかもしれないファンを遠ざけることになると指摘する。

「All You Need is Kill」も、主役を米国人青年に変えたリメークとなる。ダグ・リーマン監督は10年11月のインタビューで、キャストは「完全に米国人」にすると話していた。これに対してレースベンディング・ドット・コムは、「設定を米国に変えるとしても、キャストを白人ばかりにする必要はない。それでは、アジア系の『完全な米国人』もたくさんいるといった多様性が反映されない」と批判している。 CNN.co.jp(2012.01.16)




posted by アキラ馬鹿 | 実写版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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